Movable Type CMSプラットフォーム Movable Type
ドキュメントサイト

Movable Type 5 ManualMovable Type 5 マニュアル

さくらインターネットサーバーへのインストール

最終更新日: 2017.10.06

この文章では「さくらインターネット」のレンタルサーバに Movable Type 5 をインストールする手順を紹介します。今回使用するサーバの基本情報は下記のようになっているとします。

レンタルサーバ さくらインターネット
契約プラン スタンダード
ドメイン sakk.sakura.ne.jp
アプリケーション URL http://sakk.sakura.ne.jp/mt/
使用データベース MySQL

Movable Type のダウンロード

まずはシックスアパートのウェブサイトから Movable Type 5 をダウンロードし、解凍ソフトで解凍します。

ダウンロードとアーカイブの展開

最初に Movable Type のプログラムをシックスアパートのウェブサイトから案内にしたがってダウンロードします。ダウンロードしたファイルはいったんハードディスクに保存します。

ファイルは zip 形式または tar.gz 形式で圧縮されているため、まずはあなたのコンピューター上に解凍する必要があります。

お使いの解凍ソフトを使用して解凍してください。ここでは「+Lhaca」を利用して解凍します。

解凍が終了すると"MT-5[VERSION]"というフォルダが作成されます。

この時点ではファイル名やディレクトリ名の変更は行わないでください。

Movable Type のインストール

いよいよサーバに Movable Type をインストールします。Movable Type には対話式のインストールウィザードが用意されているので、面倒な設定作業はほとんど必要ありません。

データベースの設定

Movable Type で利用するデータベースの設定を確認します。

さくらレンタルサーバのコントロールパネル (https://secure.sakura.ad.jp/rscontrol/) にアクセスし、"ドメイン名""パスワード" を入れてログインします。

コントロールパネルの左側メニューに表示されている [データベースの設定] をクリックします。

[データベースの作成] 画面が表示されるので、各項目を以下のように設定します。

  • データベースのバージョン
    • 変更の必要はありません。(Movable Type はMySQL 5.0以上で動作します)
  • データベース名
    • 任意のデータベース名を入力します。
  • データベースユーザ名
    • 初期状態のユーザ名を利用します。
  • 接続用パスワード
    • 任意のパスワードを入力します。
  • データベース文字コード
    • 必ず「UTF-8」を選んでください。
hosting_sakura_05.png

データベースが作成されると、[データベース一覧] 画面が表示されます。表示されている "データベース ユーザ名""データベース名""データベース サーバ"、先ほど指定した "データベース 接続パスワード" をどこかにメモしておきましょう。

hosting_sakura_06.png

サーバーへのアップロード

次はダウンロードして解凍したファイルをサーバにアップロードします。

アップロードには FTP クライアントソフトを利用します。Mac ユーザー向けには Fetch, Cyberduck, MacFusion、Windows ユーザー向けには FFFTP または CuteFTP などがあります。

今回は FFFTP を使用します。アイコンをダブルクリックしてソフトを起動します。

起動したら [接続] メニューから [接続] を選択し、[ホスト一覧] ダイアログを開きます。

[新規ホスト] ボタンをクリックします。

さくらレンタルサーバの設定を行います。以下の項目を入力してください。

"ホストの設定名"

FFFTP に登録する設定名です。わかりやすい名称を入力してください。この例では「さくらインターネット」とします。

"ホスト名"

仮登録完了メールに記載されていた "FTPサーバ名" を入力します。

"ユーザ名"

仮登録完了メールに記載されていた "FTPアカウント" を入力します。

"パスワード/パスフレーズ"

仮登録完了メールに記載されていた "パスワード" を入力します。

次に [拡張] タブをクリックして "PASV モードを使う" にチェックを入れてから [OK] ボタンをクリックします。

これでホスト「さくらインターネット」が作成されました。選択した状態で [接続] ボタンをクリックします。

FTP サーバへの接続ができました。左側に表示されているのが自分のパソコン、右側に表示されているのがさくらのサーバのファイル群です。さくらのディレクトリは、「/home/さくらインターネットのユーザー名/www」 となっているはずです。さくらレンタルサーバではこの www フォルダがあなたのホームページスペースのホームディレクトリとなります。

ここにMovable Typeを格納するフォルダ mt を作成するため [フォルダ作成] ボタンをクリックします。

フォルダ作成ダイアログが表示されるので mt と入力し [OK] ボタンをクリックします。

作成された mt フォルダをダブルクリックします

これでアップロードの準備は完了です。パスが「/home/さくらインターネットのユーザー名/www/mt」 となっていることを確認してください。

左側で解凍した Movable Type の全フォルダ、ファイルを選択し [アップロード] ボタンをクリックします。

自動的にアップロード作業がはじまります。全部で 3,000 個以上のファイルがあるので、接続環境によってはアップロードにはかなり時間がかかります。途中でアップロードが停止していないか時々確認するといいでしょう。

万一アップロードが途中で停止してしまったり、FTPソフトがフリーズしてしまった場合は改めてFTPソフトを立ち上げ直し、アップロードをやり直しましょう。

どうしても途中で FTP ソフトがフリーズしてしまう場合は、全部一度にアップロードせずに、ディレクトリごとなどアップロードするファイルを小分けにして行うと、フリーズを避けられる場合があります。

以上でアップロード作業は終了です。

インストールがうまくいかない原因の多くはアップロード作業の失敗にあります。アップロードされていないファイルやフォルダーが1個でもあると Movable Type が正常に動作しない可能性があります。特に途中でアップロードが止まってしまい、作業をやり直した場合はアップロードに失敗したファイルがないかどうか確認してください。

パーミッションの設定

プログラムのアップロードが終わったら、拡張子が ".cgi" となっているファイル (mt.cgi や mt-search.cgi のようなファイルです) に実行権限 (execute) を割り当てる作業を行います。同様に、MTファイルをアップロードした、mt フォルダ自体にも実行権限を与えます。

引き続き FFFTP を使用し、Shift キーを押しながら拡張子が ".cgi" になっているファイルをすべて選択し、[コマンド] メニュー、もしくは右クリックすると表示されるコンテキストメニューから [属性変更] を選択します。

[属性の変更] ダイアログが表示されるので、[実行] チェックボックスにすべてチェックを入れます。

右下の "現在の属性"755 になっていることを確認してから [OK] ボタンをクリックします。"現在の属性" に直接 755 という数字を入力しても構いません。

以上でパーミッションの設定は終了です。

インストールウィザード

最後にインストールウィザードを使って各種設定作業を行います。

ブラウザを開いて Movable Type をインストールしたサイトパスに mt.cgi を付けたURL、この例では http://sakk.sakura.ne.jp/mt/mt.cgi にアクセスします。もちろん URL はサーバ名と作成したフォルダ名によって変わります。

インストールウィザードが表示されます。[開始] ボタンをクリックしましょう。

Movable Type が動作するのに必要な Perl モジュールが揃っているかどうか調べるシステムチェックが行われます。問題なければ [次へ] をクリックしましょう。

[データベース設定] 画面が表示されます。"データベースの種類"MySQL データベース を選び、必要な項目を入力します。

さくらのレンタルサーバのコントロールパネルにあるデータベース設定でメモしておいた "データベースサーバ""データベース名""ユーザー名""パスワード" をそれぞれ入力し [接続テスト] ボタンをクリックします。

接続テストが行われ、問題ない場合は "データベースの設定が完了しました" と表示されます。[次へ] ボタンをクリックしましょう。ここでエラーがでた場合は入力した項目が間違っている可能性があります。とくに、"データベース名""ユーザー名"をしっかり確認しましょう。

[メール設定] 画面が表示されますので、"メール送信プログラム"Sendmail を選び、必要な項目を入力します。

"sendmailのパス" はデフォルトの /usr/sbin/sendmail のままにしておき、"テスト送信するメールアドレス" に自分のメールアドレスを入力します。[テストメールの送信] ボタンをクリックし、しばらく待って指定したアドレスにテストメールが届けばメールのテストは終了です。[次へ] ボタンをクリックしましょう。

以上で設定は終了です。Movable Type の構成ファイルに設定が自動的に書き込まれます。[次へ] ボタンをクリックしましょう。

初期ユーザーアカウントの作成

各種設定作業が終了したら初期ユーザーアカウントの作成を行います。このアカウントは、あなたの Movable Type でシステム管理者権限を持つ特別なアカウントです。

後でこのアカウントの権限を変更することも可能ですが、まずは管理者権限のあるアカウントが少なくともひとつ存在することが必要なのです。

[アカウントの作成] 画面が表示されたら必要項目を入力し、[次へ] ボタンをクリックします。

"ユーザー名"

ログインするときのユーザー名を指定します。

"表示名"

ブログに表示する名前を指定します。ユーザー名と同様でも構いませんが、セキュリティー上できれば別の名前にした方がよいでしょう。

"電子メール"

メールアドレスを入力します。

"システムのメールアドレスとして利用する"

"電子メール" に入力したメールアドレスを、システムから送信されるメールの From として設定する場合は、チェックを入れます。

"使用言語"

利用する言語を選択します。

"パスワード"

パスワードを入力します。

"パスワードを再入力"

パスワードをもう一度入力します。

最初のウェブサイトの作成

最後にウェブサイトの設定を行います。設定画面でウェブサイト名と URL を指定すれば、自動的にデータベースを構築して最初のウェブサイトを作成します。もちろんウェブサイト名などの設定はあとから変更することができますし、このあとさらに別のウェブサイトを作成することも可能です。

[ブログ作成] 画面が表示されるので必要項目を入力して、[インストール] ボタンをクリックします。

"ウェブサイト名"

ウェブサイト名を入力します。後から変更できます。

"ウェブサイト URL"

ウェブサイトの URL を指定します。

"公開パス"

ブログのメインページである index.html へのパスを指定します。スラッシュ (/) で始まる絶対パスを使うことが望ましいですが、Movable Type をインストールしたディレクトリからの相対パスにしてもかまいません。公開パスはブログ URL と同じディレクトリを指している必要があります。

"テーマ"

インストール時に作成される、最初のブログで使用するテーマを選択します。

"タイムゾーン"

ブログのタイムゾーンを指定します。日本で作成しているのであれば「UTC+9 (日本標準時)」を選択しましょう。

Movable Type 5 から、インストールウィザードで最初にされるのが、ブログからウェブサイトに変更されました。実際に記事をエントリーするブログは、インストールウィザードが終了したあとで、Movable Type にログインして行ってください。

[インストール] ボタンを押すとデータベースの初期化が行われます。

しばらく待つとデータベースが初期化されインストールが完了します。[Movable Type にサインイン] ボタンをクリックしてみましょう。

[サインイン] 画面が表示されますので、先ほど決めた "ユーザー名" と、"パスワード" を入力して、[サインイン] ボタンをクリックします。

Movable Type の [ユーザーダッシュボード] 画面が表示されます。最初のウェブサイトの作成で作成したウェブサイトにブログを作成すれば、すぐに記事を投稿することができます。

ウェブサイトの作成やブログの作成時に指定するディレクトリは、実際に存在する必要があります。例えば http://sakk.sakura.ne.jp/blog/ と指定したのであれば blog というディレクトリをルート (この例では、/home/sakk/www) 以下にあらかじめ作成しておく必要があります。

ダイナミックパブリッシングを利用する

さくらのレンタルサーバーにMovable Typeをインストールした環境で、ダイナミックパブリッシングを有効にすると、Webサイトを表示するときに「500 Internal Server Error」エラーが発生することがあります。これはさくらのレンタルサーバがsuEXEC環境を採用し、また .htaccess の利用に制限があるためです。エラーを回避するためには、以下のページを参照してください。