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Movable Type 8 ManualMovable Type 8 マニュアル

Movable Type を設置する(Windows)

最終更新日: 2024.08.01

IIS(Internet Information Services)は、Windows Server に標準添付のウェブサーバー機能です。ここでは IIS の環境下で Movable Type を利用する方法を解説します。なお、IIS のバージョンによっては設定方法が異なる場合があります。

ディレクトリ(フォルダ)の構成
種類ディレクトリパスURL
アプリケーションディレクトリC:¥Inetpub¥app¥mt8http://www.example.com/mt/
スタティックディレクトリC:¥Inetpub¥app¥mt8¥mt-statichttp://www.example.com/mt-static
ウェブサイトディレクトリC:¥Inetpub¥mtsitehttp://www.example.com/

新規インストールの手順

Movable Type の設置は以下の手順でおこないます。

Perl 環境のインストール

Windows 環境で Perl を利用できるように設定します。 ここでは Strawberry Perl for Windows をインストールして利用します。

データベース環境の準備

Movable Type からアクセスできるデータベースを準備します。

ディレクトリの作成

"C:¥inetpub¥app", "C:¥Inetpub¥mtsite"を作成します。

ファイルの展開

Movable Type のパッケージを展開します。("C:¥inetpub¥app¥mt8")

IIS マネージャーでアプリケーションプールの追加

IIS マネージャーを起動してアプリケーションプールを追加します。

名前.Net CLR バージョンマネージ パイプライン モードアプリケーション プールを直ちに開始する
MTAppPool.Net CLR バージョン v4.0.30319(例)統合(チェック)
MTWebPool.Net CLR バージョン v4.0.30319(例)統合(チェック)

IIS マネージャーでサイトの追加

IIS マネージャーで新しいサイトを追加します。

[Default Web Site] のポートを 80 以外に変更

  1. [Default Web Site] を選択し、操作メニューの [バインド] をクリック
  2. ポート 80 の行を選択し、[編集] ボタンをクリック
  3. ポートを 80 以外に変更(例:8080、8888、etc.)し、[OK] ボタンをクリック
  4. [閉じる] ボタンをクリック

サイトの追加

  1. [サイト] を選択し、操作メニューの [Web サイトの追加] をクリック
  2. [Web サイトの追加] ウィンドウに必要項目を入力(下記は入力例)し、[OK] ボタンをクリック
サイト名アプリケーション プール物理パス種類
MT SiteMTWebPoolC:¥Inetpub¥mtsitehttp
IP アドレスポートホスト名Web サイトを直ちに開始する
未使用の IP アドレスすべて80(空)(チェック)

IIS マネージャーでアプリケーションの追加

IIS マネージャーで [MT Site] 配下にアプリケーションの追加をおこないます。

エイリアスアプリケーション プール物理パス
mtMTAppPoolC:¥Inetpub¥app¥mt8

IIS マネージャーで仮想ディレクトリの作成

IIS マネージャーで [MT Site] 配下に仮想ディレクトリを作成します。

エイリアス物理パス
mt-staticC:¥Inetpub¥app¥mt8¥mt-static

64 ビット環境での設定

64 ビット IIS のアプリケーション プールに 32 ビット アプリケーションの設定をおこないます。

  1. IIS マネージャーで [アプリケーション プール] から [MTAppPool] を選択し、操作メニューの [詳細設定] をクリック
  2. [詳細設定] ウィンドウが開いたら [32 ビット アプリケーションの有効化] を [true] に設定し、[OK] ボタンをクリック

32 ビット版 OS では、この設定は必要ありません。

アクセス権限の設定

各ディレクトリに対しアクセス権限を設定します。設定はそれぞれ IIS のワーカープロセスに関係したグループアカウントが必要です。

  1. IIS マネージャーで対象をクリック
  2. 操作メニューから [アクセス許可の編集] をクリックし、[セキュリティ] タブを開く
  3. ビルトインアカウントの [IUSR] と組み込みグループの [IIS_IUSRS] がアクセスできるよう設定(下記表を参照)
種類ユーザー/グループ設定する権限
MT SiteIUSR変更、読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り、書き込み
IIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り
mtIUSR変更、読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り、書き込み
IIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り

一時ディレクトリに権限を付与します。デフォルトは C:¥Windows¥Temp です。IIS マネージャーからではなく、直接ディレクトリのプロパティを開いて [セキュリティ] タブで設定してください。

種類ユーザー/グループ設定する権限
C:¥Windows¥TempIUSR読み取り、書き込み

ここでは一旦アクセス権限を広く設定し、Movable Type のインストール後にアクセス権限を絞ります。

CGI スクリプトの実行の設定

IIS マネージャーから、仮想ディレクトリ内の CGI スクリプトを実行するための設定をおこないます。

  1. [MT Site] の [mt] を選択
  2. [機能ビュー] 内の [ハンドラー マッピング] を選択し、右クリックメニューを開いて[機能を開く] をクリック
  3. 操作メニューから [スクリプト マップの追加] をクリック
  4. [スクリプト マップの追加] ウィンドウで以下を設定

    • 要求パス
      *.cgi

    • Strawberry Perl 利用時の実行可能ファイル
      Strawberry Perl のインストールディレクトリ(デフォルトは C:\Strawberry)\perl\bin\perl.exe "%s" %s

    • 名前
      CGI(任意)

  5. [この ISAPI 拡張を有効にしますか?] というダイアログボックスが表示されたら [はい] ボタンをクリック

MIME の種類の設定

Windows Server 2012 R2 以降ではデフォルトで ".json" が設定されているため、この作業は必要ありません。

IIS の MIME の種類の設定に ".json" を追加します。この設定は、Movable Type のダッシュボードで [サイト情報] ウィジェット内の情報を表示するために必要です。 以下の手順で ".json" の設定を追加してください。

  1. [MT Site] を選択
  2. [機能ビュー] 内の [MIME の種類] を選択し、右クリックメニューを開いて [機能を開く] をクリック
  3. 操作メニュー内の [追加] をクリックし、以下の内容を設定

    • ファイル名の拡張子
      .json

    • MIME の種類
      application/json

  4. [OK] ボタンをクリックして設定を追加

Movable Type をインストール

ブラウザで Movable Type のインストールディレクトリにアクセスし、インストールウィザードに沿ってインストールをおこないます。

  1. インストールウィザードで環境設定ファイル(mt-config.cgi)を作成する の手順で mt-config.cgi を作成
  2. Movable Type をインストールする の「システム管理者のアカウント作成」以降の手順に沿って Movable Type のアカウントとサイト(任意)を作成

Movable Type インストール後の設定

インストールウィザードで環境設定ファイル (mt-config.cgi) を作成するとき、アプリケーションディレクトリに mt-config.cgi が作成されます。インストール後はアプリケーションディレクトリへの書き込みが不要になるため、権限設定を修正します。

アクセス権限の修正

[mt] から [IUSR] ごと権限を削除し、スタティックディレクトリ内の "support" ディレクトリに [IUSR] の権限を追加します。

種類ユーザー/グループ設定する権限
mtIUSR(ユーザごと削除)
mt-static¥supportIUSR変更、読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り、書き込み

Movable Type の標準機能を利用するうえで不要な権限を取り除く作業となります。この作業をおこなわなくとも Movable Type は動作します。通常はこの作業をおこないますが、追加したプラグインなどの利用により、インストール後もアプリケーションディレクトリへの書き込みを必要とする場合にはこの作業はスキップしてください。

最終的なアクセス権限

種類ユーザー/グループ設定する権限
MT SiteIUSR変更、読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り、書き込み
IIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り
mtIIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り
mt-staticIIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り
mt-static¥supportIUSR変更、読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り、書き込み
IIS_IUSRS読み取りと実行、フォルダの内容の一覧表示、読み取り
C:¥Windows¥TempIUSR読み取り、書き込み
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